Chris Robison / st '73

 今日はこんなのを聴きました。一部で宅録系SSW傑作との呼び声高い盤ですね。宅録の「自分対自分」という孤独な密室的作業が生んだイカれロックンロールの面白すぎるアレンジ、オリジナリティ&コクありすぎな不思〜議な音像。美メロとメロの解体をひっきりなしにくりかえす分裂症メロディメイカー。しかしそういったグラマラスで派手な曲にまぎれて収録されている非常にセンシティブでフォーキーな数曲についての言及って以外とないですよね。
 しなやかにヒネくれるアコスイング風"Hyway Song"。"Mocha Almond Boy"は猛烈に繊細なアコギと呟きVo、独り多重コーラスが生みだす、箱庭的な宅録の究極の美! ラストの"Don't be Ashamed to be a good man"も異常な美しさ。メローフォークがぶっ壊れ、分解する寸前の瞬間的な美を見事に結晶化した、すばらしい曲。僕が聴きたいフォークとか、フォークに求める音ってこんなタイプかなと・・・聴きながら考えたりしてみました。こんな曲ばっか入ってるレコードないかなァ。