Jeff Harrington / st '77

 昨日のマーク・ヘンリーがらみ。ちょうど良いので、今日はこちらを聴いてみますね。マークさんやマイケル・ジョンソンの初期盤へのキーボード参加で知られるジェフさん。なんてーコトはネットで知り合ったお詳しい方に聞いた、全くの受け売りでして(笑)。それを知るまで、とにかく「無名ながら、やたらクオリティの高いプリAOR」という印象でした。ほんとカッコよくて、渋〜い内容なんですよね。ジャズや曲によってはラテン的な味を滲ませつつ・・・つまりフュージョン的発想と技術にバッキングされたSSW作なのですが、肝腎のジェフさんの曲や唄に歌心があるから、フュージョンどうこう言う前に、聴いた感触は「強烈に洗練された高品位SSW盤」といったモノ。こういう書き方も微妙だけど「オトナっぽい」こと、このうえない(笑)。

 『洗練されたSSW』『進歩的なSSW』という、『プリAOR』という表現のおいしい所を見事に体言しているA1からナイス! メロディの込み上げる感じと、洒落たサラリとした演奏がほんと素敵。A3の夜のファンキーAORもかっこいい。しなやかに展開しまくる様が、知的で最高にスマートなり。ローズやアープシンセサイザーの浮遊感溢れるジャジーグルーブA4も素敵。安っぽさや浮つきの一切ない、ブラジリアンフュージョンてな風情。和声がどーのとか良く分からんけど(笑)、スティーリーダンみたいな感触もある。
 一番のお気に入りはB2のしなやかなジャジーAOR。ジェフさんの書くナイスなメロディとヒップな歌声に、ローズやホーン類が渋く彩りを添える、個人的にはたまらん一曲。あーオトナっぽいわ(笑)。静かなピアノの弾き語りから一転、強烈なシンコペーションで跳ねる中盤の印象が鮮やかなB3もナイス。ジャズを消化した見事な夜のプレAOR。つづく軽やかなイントロのB4もすごいです。これもいきなりブラジリアンに展開するんだけど、そこでの囁くようなジェフさんのVoがもー、たまらん!おしゃれ!かっこい〜(笑)、ってそんな感想しか書けんのかよ。