Mark Turnbull "Portrait of the young artist" '67

 詳しいことは分からないのですが(毎度のコトですが)、西海岸のジャズミュージシャンをバックに非常にデリケートでセンシティブな唄声を聴かせるUSのSSW。シンソンを聴いてるっていうより、落ち着いた、線の細い白人JazzVoを聴いてるような感触ですなァ。ジャズバンドと、穏やかで暖かいストリングスをバックに、柔らかく語り唄うVoが、聴き手の心に滲んで、溶け込んでゆきます。朝とか聴いてると思わず布団に引き返したくなる心地よさ(笑)。
 そんな楽曲が並ぶ中、B-3"Rich Woman"は小粋にスイングしててナイス、これぞジャジーSSW!ってな個人的においしい曲。つーかこれは完全にJazzVo曲か。そしてB-5はこれまたやたらに小粋で瀟洒なUS産ボッサ!「ミファソラ、ミファソラ、ドレミファ、ドレミファ〜」とかドレミで1曲まるまる唄っちゃうトコなんて、もう憎いほどの力の抜け加減。 そして最後はジェリーマリガンに捧げたお気楽ラグタイム風で幕をとじます。
 ウエストコーストジャズが孕んでる、爽やかで穏やかな光と風を大きく呼吸するような、なかなかのSSW盤っす。