John Valenti "anything you want" '76

 AOR的な路線にハマってしまった数年前から、どーしても欲しかったんだけど、市場相場的に「これはもう、CD化待ち」と決めていた盤。なんでこれCD化しないんでしょうか??? こんなにもスティービーくりそつにキャッチーでウケそうなのに・・・もろもろの大人の事情ですかね〜。
 んでその間、JazzVoやらNWに浮気したりして気をそらしていたんですが(笑)、もう辛抱玉乱てな感じで、しばらく前に買っちゃいました(笑)・・・やっぱいい曲ばっかですね〜、満遍なくおいしいのばっか。しかし世間じゃ「名盤名盤」言われてるし、この後におよんでっつーか、AOR好きやフリーソウラーからの数限り無い賛辞の嵐に、その上オイラがいったいどんな言葉を継いだら良いやら・・・なにを語ったらい〜の?てな具合でして、あえて加えて「語るべき言葉」が見つからないんですよね。そんな大上段に構える必要も(知識、資格もオイラには)ないのですが、どうにも躊躇しちゃって、レヴュー出来ませんでした〜(笑)。いつもはうさん臭いレコばっかレヴューしてるから気が楽なんですけどね(笑)・・・しかし、なんとなく今日は決心して、向き合ってみるコトにしますよ〜(笑)。
 個人的に80'sのAORやJazzVoの隠れ良盤探しにどっぷりハマってたせいか、これは70's中心に聴かれてる方にとっては軽いんでしょうが、自分的にはコクたっぷりな音と演奏・・・決して重くはないけど、そんなにシャウトしなくても・・・てな部分はあったりなかったり・・・。人間味や暖かみに欠けるとか言われる80'sの録音のシャープさや、ひんやりした感じに慣れちゃうと、これでさえ結構「熱い」とか思っちゃうんですが・・・オイラの耳がおかしくなってるんでしょうな(笑)
 しっかし、ゆったり(もっさり?)弾むA3なんかの、込み上げてくる曲の良さは得難いモンありますね。そしてさらに軽〜いA4なんか、僕的にはちょうど良かったりします。シンセストリングスの、音としては鳴ってるけど、そこには「無い」感じというか、このスキマ感つーか、風通しの良さがいいなァ〜。余裕のある唄いっぷりもイイ。小気味よく刻むリズムのA5の「どキャッチー」なメロもとってもおいしい。ってこれカバーか。B1がフリーソウラーに人気なヤツっすね・・・う〜ん、さすがにいい曲やわ〜(インチキ関西弁)。どポップなメロに、うっきうきな跳ねるリズム・・・程よい軽さというか、音のスキマが、クドくなく最後までおいしく聴けます〜。アコギとパーカス、挙げ句の果てにはスチールドラムまでもが跳ねまくっちゃうB2もサービス満点ですなァ。ぐ〜っとポップなB3、かなり好きです。出だしの堪えてるような、押し殺したような歌唱が引き込まれる。サビはちょっと退屈(笑)。B4はなんかエルトン・ジョンとか連想しちゃうなァ〜。太っといシンセベースの唸り+歪みまくってクラビネットみたいな音色のカッティング&エレピが粘っこくグルーブするB6、個人的にはすっごく好きです。 
 やはり名盤っちゅーだけのコトはありますな〜。しいていえば、もちょっとVoが熱くなかったら、時間とタイミングを選ばず聴けるかな?っちゅーコトくらいかなァ(笑)。