長谷直美 "二人だけの無人島" '75

　女優の方ですよね。どんなモンに出演されてたのかは、若輩者＆不勉強にして存じ上げませんが、このシングルのB面「二人だけの無人島」は個人的にぶっとんだ一曲。その昔、評論家、安田謙一氏が無人島レコードで「無人島に行く準備中のBGM」として触れられていて、聴いてみたら、素晴らしすぎて死にそうになりましたよ（笑）。こんな曲を島流し準備中のBGMに挙げる安田氏の見識＆狂った感覚にも魂が震えましたネ（笑）。音楽評論家の鑑ですたい。
　AB面ともハマクラ氏のペンによるものなんですが、A面はかなりメローなボッサタッチ。つーてもかなりジメッとした歌謡曲の湿度のせいで、そうそう聴けるモンではありませんが・・・。しかしB面「二人だけの無人島」はほんと凄い曲っすなァ〜、なんつって良いのか分かりませんが、ぶっ壊れてるんですよね〜ハマクラ氏。直美嬢のあけっぴろげつーか、無防備な歌唱も、なにか聴く者の心をギュイ〜っとワシづかむ力がみなぎっております。そーいや安田氏の「無防美ポップス」てなお言葉はほんと名言ですな。
　またジャケを見るに、こんな見目麗しい方が、こんな爆発的にアホらしい唄を唄ってるっちゅー、そのバランス感覚にもグッとくるモンがありますたい。トロピカルな方面の歌謡曲では、ほとんど最終兵器とでも呼べそうなpop破壊力＆爆発力を備えた、'70s南国歌謡のICBM（大陸間弾道弾）。意味不明。
　永年ポップスを愛好されている諸先輩方にはすでにスタンダード（笑）かもしれませんが、未聴のポップ野郎はこいつでハートをぎゅい〜んとワシ掴みにされてください〜。

雑感

　また青葉かおりがチェックできなかったゾい〜。