Ned Doheny "Prone" '79

 「すまん!ドヒニー!」という気持ちでいっぱいです(笑)。一応普段から「AORが好きです」なんて公言しておる僕なんですが、AOR好きにはマスト!な雰囲気が濃厚なネッド・ドヒニーにはそれほど惹かれてなかったワケなんです。1stと2nd(ハード・キャンデーね)を昔聴いた時は、不届きにも「悪くないんだけど、そんないいか?」なんて思ってたんですよネ・・・。でも世のAOR好きには絶賛されてるし・・・一応まわりに気を使って「いいですね」とか言ってたんだが(笑)・・・。近頃初めてこれを聴いて「いいじゃん!」なんて思ってマスよ〜(笑)。おそいね気付くのが。
 これは77年に製作されたらしいですが、結局本国ではボツって、日本のみで79年にリリースされたという3rdアルバム。洋楽AOR盤で日本のみ発売とか、日本企画ってなんか多い? ハワイアンAORの『サマー』の2ndとか、アラン・ソレンティとかエリック・タッグとかもなんかあったっけ?
 とにかく、この3rd。なかなかいいっすね〜(笑)。気のせいかも知れないけど、演奏の粘り気×洗練具合のさじ加減といい、持ち味の爽快な歌声が、いつにもまして気持ちよく響いてきますヨ。硬軟のバランスちゅーか、ほのかな湿度というか、微妙に暖かみを感じさせるプロダクションが、エラい良い湯加減だな!と感じ入りました。
 特にB3〜B4あたり、こんなのを聴くと、個人的に「やっぱAORは!」などと、思わず浸りまくっちゃいます(笑)。細く甘〜い歌声に、さらりと粘る演奏、どこかあやうい都会のファンクネスが絶妙だなあ!