Krazy Kat "China Seas" '76

 モダンポップ。かつて小柳帝氏がモンド本で「セイラーがB級ならこれはC級」とか書いてましたネ(笑)。どの辺がB級でC級なのか良く分らんけど、単純に知名度のことなのかな? 本物っぽいかニセものかっちゅうコト? セイラーは「すごいイイ」とか思ったコトないんだけど、演奏のキレとか、妙にファンキーなこれはなかなか面白いですネ。ちょっとうるさいんだけど(笑)。一曲目の変なデスコロック(?)から味出しまくりでなんとも言えない(笑)。ファンキーなA2はカッコよかったり、ダサかったりで、微妙な旨味だらけだったり、ホントどうでも良かったり(笑)。ちょっとオールドタイミーな出だしから突如ハードロックに展開するA3はかなり自覚的ちゅうか、分かりやすいひねくれポップぶり。洗練ブルーアイドソウルのような体裁ながら、ひねくれまくったメロが美味なB3はかなりイイなぁ。そしてラストB4、チープなリズムボックスとアコギに乗せた、美しくもひねくれまくったなんとも言えないメロディ。最初に聴いた時は「昔の音響派」っぽいなってだけで、正直、良く分らなかったんですが・・・じわじわと染みてくるいい曲だなぁと。
 全部聴いてみて「濃いモノきいたなァ」って気もするし、「なんも聴かなかったナ」って気もするし(笑)、すごい変な感じですネ。なんとなく、ひねくれポップとかニッチポップ好きには、旨味だらけのレコードなんだと思いますが・・・。