ワタスのgnm

 くもり。
 タガヤス。夜、カメラ修理の件で街まで。
 カメラはやはり修理が必要で、一ヶ月とかいうアレで、
 結局代用機をみつくろう。極力安いやつ。イタイ出費。
 嫁と「とんちんかん」にて肉食って帰投。

 今日。田んぼの近くの整体屋の前でオ山ダを見た。
 手に自販機のカップコーヒー持って歩いてた。
 それで思い出したんだけど、水曜日は吉田栄作を見た。
 いつもランチを食う、薄汚れた(こなれた)洋食屋があって、
 鰻の寝床的な店のつくりで薄暗い。
 ワタスは奥の方でスポーツ新聞を読みながら、日替わりランチ850円を食べていた。
 窓際に座った男性が、レモンサワーだかレモンなんちゃらを、
 何回もお代りしてるのが、微妙に気になっていた。
 店に客は誰もおらず、静まりかえっている。
 食事を終えて、出口のレジの方に歩いていく。
 窓際の人物は、逆光で黒いシルエットのまま、顔が見えない。
 ひとり、だらりだらりと
 レモンなんちゃらを口に運ぶ影が、光を背景にぽつんとしている。
 レジで精算し、店を出る瞬間、もう一度男性の方を見ると、
 もの寂しい顔をした、吉田栄作だった。
 いろんな意味であまりにも唐突だった。
 
 イヤちゃんが、姉上の写真をアップしていて、
 それはまるで観音様のように優美なものだった。
 イヤちゃんのコトを考える時、
 ワタスは、小さい頃よく旅行した、母の郷里gnmのコトを思い出す。
 ヒム□ックとその周辺もgnmだね。
 kngwの実家から、家族で車に乗りこみ、gnmまで。
 深い森のむこうに、デカい観音様が見えてくると、
 嗚呼gnmにやってきたんだ、と、心踊る夏休みのピークを知るのだった。
 gnmには、結構年上の従兄弟が、何人かいて、
 彼らの穏やかな物腰のコトを思い出す。
 日曜日にミサに行ったりする、敬虔なカトなんちゃらたちだった。
 サブカルみたいな、よくわからんけど、なんか面白いなーというアレを
 いろいろ教えてくれたのも、gnmの従兄弟たちだ。
 vowとかみうら鈍、だとか、おもしれえな、とか、点取り占いだとか。
 水沢うどんうめえな、とか。サブカルすげーな、とか。焼き饅頭うめえな、とか。
 そして、そんなワタス(小学生)を見て、
 年長の従兄弟たちは、いつも縁側の日なたの中で、
 柔和な笑みを浮かべていた。
 イイ人たちだったけど、もうずっと会っていない。
 ワタスの頭の中の片隅で、今も、あの頃の姿のまま、
 にこにこしておられる夢の中の住人たち。
 長男氏は、・・・もう40も半ばなのだろうか、
 今も、独身だろうか(モーホ疑惑あり)。
 今も、関西の方でげんしりょくはつでんしょを作っているのだろうか。

 従兄弟がいないので、またvow読もーーと思って、
 勝手に部屋を物色していたら、
 見たコトもないエ□本が飛び出して、腰が抜けたコトもあったっけ。
 (vow捜索はすっとんで、その場で熟読した、あの小4の未曾有の夏の日)

 イヤちゃんの日記。ことば、写真を見ていると、
 知らずうちに、gnmの従兄弟たち、あの夏の昼下がりの面影を、
 どこかに、探してしまう。