フレンチAORは高田純次ダ!

 全くとーとつで申し訳ないですが、そんな妙なコトを思いつき、独り嬉しくなったりしております(笑)。
 ここんとこ、やっとこさ仕事も一段落。もー後は、穏やかな気分で年末を迎えるゾい〜といった感じなので、それまで滞っていたセレクトCD製作なんぞに着手したわけです。いつもは呑気にテーマやらタイトルを考えながら作るんですが、そんなヒマなく急ぎまくって作ったのです。そのセレクトに(なりゆき任せで)フレンチAORが固まって入ってて・・・さてこのセレクトの名前をどうしようか・・・と。それで急に思いついたのが「高田純次」。なぜか唐突に「高田純次」だったのです(笑)。
 フレンチAOR。・・・「AOR」という(かなり便宜的な)呼称自体に、抵抗のある方も多いようですが(この際『呼称も、名前も、区分も本来便宜性が前提である』みたいな正論はおいといて)、それに「フレンチ」が付いちゃうと・・・単に『仏人がやってるAOR』という意味以上に、何かうさん臭さ全開です(笑)。「軟弱の駄目押し」というか、とにかく何か、意志薄弱な感が付きまといますナ。
 で、なんでそれが高田純次かつーと、僕が純次氏に感じる魅力とフレンチAORに感じるソレが、なにかとても似ておるな!と感じちゃったからなんです。
 僕の、純次氏との出会い。それはもー紛れも無く『元気が出るTV』なんでしょう。僕は特に番組冒頭のレポートコーナーの純次氏のキレっぷりに、毎週心をトキメかしておりましたヨ! 傑作『異常な動きをするウドン職人』は、未だにたびたび僕の脳内でリプレイされ続ける、純次リポートの傑作だと思います。そして『懐かしのTV映像』みたいな番組でも、たびたび(実際に)リプレイされる『清川虹子の指輪リポート』。虹子の高価な指輪拝見と称して、指輪を口の中に躊躇なく放り込む純次氏・・・。 そういった数々の異常な現場から、毎回キレまくった映像を容赦なく発信し続ける純次氏に笑い転げながら、『日常と非日常が揺らぐ感覚』のようなモノを、幼心に刻み込まれた気さえします(笑)。おおげさだけどさ。・・・あのキレ方とか、『キレることへの人並みはずれた集中力』みたいなモノというのは、なにか同じ日本人とは思えません・・・。「まるでフランス人の音楽のようだな、それも軽いやつ」なんて感じるのです。
 
 氏の洒落心なんかも、昔は「田舎の美容院の店主みたいだな〜」としか思えなかったのですがネ(笑)。この歳になって思うと、あれこそ体から滲み出る、心の「おしゃれ」だな!と(笑)。ことさら「意味」や「重さ」みたいなモノが、無自覚に有り難がられる世間に、「底なしの無意味、無重力」で、独り立ち向かう姿が、かっこいいのです(笑)。「不真面目」「無責任」「軽薄」「不誠実」「不潔」「恥知らず」などと軽蔑されるコトを知りつつ、それでも「軽さ」を放射し続けることを止めようとはしない氏の生きざまこそ、「粋」みたいなモンを体言する「すごいやせがまん」だと思いますヨ(笑)。そして、氏の言動、一挙一動即には「どう頑張ってみても、あがいても同じ事だよ」なんていう、こちらの不安や悩み、普段の暮らしの中で、知らぬ間に緊張している気持ちを、あっけなく弛緩させる、甘くほろ苦い『諦念』のようなものが漂っております。

 例えば『高田純次の部屋のBGM』てなタイトルのコンピがあったらどうでしょうネ? そんなのがCD屋の試聴機に入っていたら、まっ先に僕は飛びつくと思います(笑)。そんなセレクトCD、いつの日か作ってみたいなァ〜。


「ヤだ。何やってんの!出しなさいよアンタ!」(虹子)

●純次の発言集

 まさに『言葉の無重力地帯』 http://ww6.enjoy.ne.jp/~are/