五輪真弓 "煙草のけむり"

takaoxida2007-06-22


 豪華ジンガイ・バックによるオリンピック真弓のフォークロック。こーいう感じのって、あんま好きなタイプじゃないんだけど・・・なんかクセになるな〜と、その辺のコトをいろいろ考えてたんだけど・・・
 眠くてよく分らなくなったので、放っぽらかします。




 自分がどんなポップスが好きか、だいたい分ってるつもりなんだけど、いろいろ微妙にこんがらがってるし、矢張り正面から考えて書こうとするとめんどくせえですよね。そんなヒマがあるんなら、好きなポップスでも聴いてりゃイイですよね☆

 大雑把に→「大味」なのが嫌いで、「繊細」か「いろいろ濃縮されてる」のが好きなタイプなのかな? 「繊細さ」には、「音の繊細さ」「アーテストの感覚の繊細さ」以外にも、「アーテストの立ち位置(在り方)の繊細さ」とか「レコードのモノとしての繊細さ」とか・・・以下略。あるいは「大味」と「濃縮」のさじ加減というか・・・(なんて思うとして、話を進めやす。なげーから)


 「大味」ならではの良さみたいなのも、感じるコトもあるけど、すぐ分んないし、なかなかアレ。実際問題、時間もないので、パッと聴いてパッとエモーションを与えてくれるやつが、ポップスらしいポップスなんですかね? ハッとしてグーーちゅうか☆

 だいたいこういう風に思う自分が、近視的なリスナーなんだなって自覚も日頃からすごいありやす。ていうか、何をするにも、何を鑑賞するにもド近眼。顔の近くまで引き付けて、食らい付くようにしないと納得が行かないんだ。
 住んでる家の物理的な要請もあるが、いつも所定の場所に陣取り、PCにかじり付くようにして、ヘッドフォンで音楽を聴いている。深々とソファーに寝そべり、酒なんか傾けつつ、スピーカから贅沢な距離を持って伝達される音楽に触れるような習慣がないのだ。まーそういうコトが出来る環境でも、果たして僕がそーするか自信ないですが。
 あ、色んな意味で、下戸リスナーって、近眼タイプが多いのかしら?

 とにかく、いろいろとこちらを「集中させてくれるポップス」が好きなタイプ。色んなコトがおきたり、耳を澄ませたくなるような繊細さだったり。



 オリンピック真弓の『煙草のけむり』を聴きながら、そーいうコトを考えていた。キャロキンとか、ジンガイがバックでやってる時期のアルバムに入ってるヤツですね(2ndだっけ?)。
 好きな曲なんだけど、これが普通に大味(僕が好きな曲の中では)。・・・これの良さって、なんなんだろう。「情緒」とか「空気感」とか、そーいう思考停止の先に、何か自分なりのアレはなかろうか?
 ・・・音楽っぽい話をしてはダメなブログなので、話を進めますw



 この『煙草のけむり』が一般的に、大味かどうかは分らないんですが(ジンガイ演奏は凝ってると思うけど)、僕がこの曲が好きな理由って、『大味の妙味』みたいなトコだったりするのかなぁと。別にどーってことない感じのアレですし、オリンピックの声も、のぺーーっとしてて、ぜんぜんチャーミングでもない。でもこの曲、この演奏、この雰囲気に自然と溶け込んで、不思議と居心地良かったりする。全然好きなタイプのアレでもないのに、クセになって聴いている自分に気がつき→ハッとしてグーー。なんじゃこりゃ、ちゃんとその辺のコトを考えて、自覚してみなくては〜と、随分昔から思ってたさかいに。
 好きなんだけど微妙なアレがつきまとうなら、きっとそこにポップの滝壷があるはずだ☆と(意味不明)



 大昔だけど、源ちゃんがなんかエッセイで、『情報漫画の緩慢で持続的な刺激うんぬん』って話を書いてたのを思い出したんですよ。
 「美味しんぼ」とか「三国志横山光輝)」とか、ああいうのを『情報漫画』と名付けて、革新的でアーティスティックな漫画と、まず区別してるワケね。で、そーいうもっさりした野暮ったい情報漫画特有の楽しさ→床屋の待ち時間とか、メシを食いながら読む、あの絶妙な居心地の良さについて書いていたですよ。
 情報漫画といっても、情報の内容が主眼ではなくて、どーでもイイ情報をだらだらと摂取し、脳味噌が微妙な刺激を受け続けてる状態が、情報漫画的快楽、情報漫画の(積極的)方法なのでは?と。
 (当時のオイラはぴーーん☆と来やしたよ。アタスも便所で「三国志」とか読むの好きでしたから。神経は括約筋および下っ腹周辺に、それはもー最高度に集中してるんだけど、ああいう状態で触れる横山光輝の「三国志」は実に快適だったにゃーと☆)


 つまり「作品に完璧に集中」させるコトだけが、表現の質の高さではない。受け手の観賞中の「集中」と「散漫」、これをコントロールするアレについて、うんぬんしてたワケだす。

 それから確か『ジェイムス・ジョイスを読んだ猫』に収録の『マレーシア式読書法』の一節で、

 朝起きて顔を洗いながら読む本
 風呂に入って、鼻歌を唄いながら読む本
 酔っぱらっている時に読む本
 車を運転しながら読む本
 セックスしながら読む本
 喫茶店で別れ話をしながら読む本



 などと、色んなシチュエーションを提示し、自ら(テキトーに)回答しているのだが、最後の設問が、
 

 本を読みながら読む本



 だった。これを読んだ中学生のアタシャ、そりゃ衝撃を受けましたよ。なんか知らんけど、メタ(自己言及)的って、こんな感じ?と。
 オリンピックの『たばこの煙』のコトを考えていたら、久方ぶりに、そのコトを思い出したんだ。
 『音楽を聴きながら聴く音楽』。果たして、どーいうのがアレでっしゃろ?



 よし。音楽と全然関係ない雰囲気の話になったので、今夜は上々です(謎)。もはや何の話だか意味不明ですが。