空気圧の夜






 はれる。
 田んぼ会議。つつがなくアレ。
 そのあと、ひがな一日マイペース耕作。
 夜に向けて、なぜか農民たちの気持ちが浮つく田んぼだった。
 陽気な農民たちはサッカー観戦に酒場にくりだした模様。
 サーセン!!☆と顔と心で謝りながら、独り帰宅。中年はおうちで独り観る模様。

 99に寄ると、歯っかけさんがいた。
 今日は疲れている感じだった。
 今日の歯っかけさんの髪型は、昔のアニメのおんなのこ的な感じで、なんだかヤラレタ。
 歯っかけさんのレジの台に商品たちを置く。ひとつづつ、丁寧に並べてみる。
 99円、99円(の2割引き)、99円、99円・・・・
 正面から至近距離で歯っかけさんの前に立つと、いつもワタスの視線は、歯っかけさんの首くらいにある。
 だから、そういうわけで、シャツか、シャツじゃない日か、おのずと確認できるしくみになっている。
 歯っかけさんから、お釣の小銭を受け取るとき、ワタスは手袋をしているので、それほど神経質にならずにすむ。
 歯っかけさんが手をのばし、ワタスの掌に小銭を置く。
 手袋ごしに感じる、小銭の微かな重みの一瞬が、ワタスと、歯っかけさんの、接近の、ピークである。
(と、いうふうに、一部始終を書いてみると、わりかし変態である。)

 ちなみに、ワタスのてぶくろも、歯っかけさんから104円で購入したものである。
 今日も、歯っかけさんは、そのてぶくろに、釣り銭という名のメッセージを、置いてくれる。
(ちなみに、いけしゃーしゃーと、釣り銭を「メッセージ」だとか書いてしまうやつは、たいがいクルクルパーである。)
 店を出る。自動ドアが開く時、背中に、歯っかけさんの「マタオコシクダサイマセー」が聞こえるので、
 そっと耳をすます。鼻腔につめたいよるのにおい。



 よる。
 いろいろステキなコトがおきる。その関係もあり、歯っかけ増量中。
(でも、また工作だとアレなので、よくよく足下確認☆ひとでなし☆)
 感激した勢いで、木のかげの写真をいろいろアレしだす。いきおいあまって、だいぶ変態的にしあがる。
 だいたい中年は、とてもよろこぶと変態的な感じになる。 
 空気穴はこの日記だけだから、日記がどうしてもアレになる。

→slideshow 未定のかげ (25cuts)