小雨だったのでチャリで出るも、雨脚は強くなる一方。
 すぽっと簡単に中古屋の屋根の下に吸い込まれた。
 この同じパターン。どうにかならんもんか。
 雨が振りやまないので、ずっと屋根の下のくるくるを見ながら移動していった。
 ゆるやかに、手の運動に合わせて展開していく、目の前の風景を眺めていた。
 物思いがついて離れない。
 独りきりなのに、気付くと、もう一人の自分と二人連れのような気分。
 ひとり団体行動。
 などと、ユリレコ風に書いてみると、思ったよりおっかねえ感じがした。

 よる。日用備品を歯っかけさんから買って帰宅。
 細々とした作業をしたり、静かにしていたりした。
 よるが深まるにつれ、腹が重い。
 皮膚から染み込んでくる夜のゆきさきは、腹の中のからっぽなのだろうか。
 
 深いとか深くないとか、早いとか早くないとか、気付くとか気付かないだとか、
 毎度、アレなこってす。
 きっとなんでも、分るコトが出来ると思っているのだろう。
 そういう人の使う言葉も、考え方も、(なんというか)ワタスにゃー馴染みがない☆
 ワタスの場合。
 同じものを見つづけても、考え続けても、
 どんどん焦点がぼやけて、不確かさがましていくだけだから。
 説明しろと言われても、「いかように不確かである」というコトしか説明できないのです。